ポルトガル５　　大曲りからアルファマへ入る、朽ちていく家々の美しさ

2009/02/27 - 2009/03/06

サン・ジョルジェ城を下り、みたび市電通りを歩いて、私が勝手に大曲りと呼ぶ市電の急カーブへ行きます。
（東京文京区の都電通りに現在も大曲と呼ばれている場所があり、それは都電２０系統、現在の目白通り江戸川橋交差点と飯田橋の中間で、やはり都電の急カーブでした。それを思い出したのです。）
１９７０年の写真を拝借します。３コマ目の少し先が大曲です。↓
http://members.jcom.home.ne.jp/osushiyo/romen8.html

ここで立ち止まって通りの前後を眺め、市電や街並みを撮るのは既に３回目。ここにはさらにこの後何回か来ることになります。
（詳しくは別ブログで）

そしてこの大曲りから、階段をおりてアルファマに入ります。
無人となり朽ちていく家々の美しさに惹かれました。

アルファマは丘の斜面に広がる古い街です。とにかく下って行けば、テージョ川沿いのメインストリートに出ますから、道に迷うことはありません。
しかしアルファマの核心部は500m四方位の狭い地域でもあります、どんどん下っていくと、すぐ終わってしまいます。てきとうに迷ったほうが楽しいと思います。

とりあえず、コメルシオ広場まで歩きます。

エリア リスボン(ポルトガル)

建物の間の谷間のような道。
もちろん市電は単線です。

（市電の向かって左側、道の反対側の狭い歩道でカメラを構えている時、ファインダーばかり見ていて距離感を失い、危うくレンズの先を市電に引っ掛けられるところでした。）

ここが私が勝手に名付けた大曲り（急カーブ）です。
ここは特別な条件がいくつも揃ったポイントです。

まず急カーブ。
90度以上のカーブです。

そして単線区間で電車がすれ違うための部分複線の分岐点。
つまりこの部分だけ、スピードを落とした市電が横に並ぶのです。

さらに、下り坂。
下り坂、部分複線、すぐ急カーブと続くのです。
グレーの車の左に下り階段があります。
その階段を下りてアルファマへ入っていきました。

部分複線区間でのすれ違いが始まっています。

背景はサン・ヴィセンテ・デ・フォーラ教会。
夜はライトアップされます。

この階段から、アルファマへ入っていきました。

その階段を下から見上げています。

この階段、ほぼ肩幅です。
決して屋内ではなく、立派な屋外通路、日本風に言えば公道です。

テージョ川沿いのメインロードに出るまで、平坦な道はほとんどありません。

階段が多いと言うことは、急斜面に立地している街ということです。

ここはもうテージョ川沿いのメインロードです。

しかし無人のまま打ち捨てられた建物が並んでいるエリアもあります。

コメルシオ広場が近くなれば、

モダンで巨大なビルも建っています。

この旅行記へのコメント （2）

• m.4＊さん 2011/12/18 18:59:29

  うつくしい

  はじめまして。
  本当にきれいで美しいものは、年を重ねるほどに魅力が増してくる、そんな雰囲気を感じることができました。
  
  来夏、旅行を予定しておりゆっくりリスボンについて勉強中です。
  アルファマ地区、下町とよくいわれますが治安については特に悪いといったことはないのでしょうか？
  
  スパッカナポリを代表するように、下町といわれるところにはどうしても治安の問題がついてまわりますよね。
  
  

  風神さん からの返信 2011/12/18 19:59:51

  RE: うつくしい

  今晩は。
  
  訪問と沢山の投票ありがとうございます。
  
  アルファマ地区は昼間、夜間とも一人で歩きましたが、
  特に危険は感じませんでした。
  概して皆親切、フレンドリーです。
  
  リスボンの治安はポルトより悪いと言われていますが、
  やはり多いのはスリと置き引きの類だと思います。
  暴力的な雰囲気は感じませんでした。
  
  しかし女性の夜間一人歩きは論外で、
  昼間もあまり奥まった路地には入り込まない方が良いかも知れません。
  昼間普通の道路、人通りの多い路地を歩くのは全然問題ないと思います。
  
  リスボンは被写体にも恵まれ、素晴らしい街ですが、
  ポルトガル発祥の地ポルトは別の意味で素晴らしい街です。
  
  風神