1995/12 - 1996/01
84位(同エリア561件中)
風神さん
1995年12月から翌年1月にかけて、ブータンをひと巡りしました。
素晴らしい自然、素朴な人々、物乞いのいない国、法律で民俗衣装の着用や、ガソリンスタンドまで伝統的建築様式で建てる事を義務付けている国。
国中原則禁煙にし、国中にただ一箇所首都に作った交通信号も、文化・精神風土に合わないとたちまち撤去し、商店では外国人にも、もちろん同国人にも掛値や値切りの無い国。
貧しいインド人を季節労働者のように入れて苦しい道路工事をさせ、歴史的にブータン内に住んでいたネパール系の人を「不法滞在」と解釈し、居住権を厳しく制限した結果、多くの難民をうんだ国(この難民問題はまだ解決していません。非常に多くの難民がブータンに帰国できず難民キャンプで苦しい生活を送っています)。
美しくユニークな、大変魅力的な仏教国です。
しかしその「純粋培養」的精神風土を守るために、かなりシビアな事をしてきたのも事実のようです。
私が行った頃は、街の経典も売る本屋さんのとなりにレンタルビデオ店があり、外国のエンタテイメントも有りました。
今はどうなっているのでしょうか。
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表紙と同じ夕方近いタゾンとパロゾン。
ヒマラヤに続く山々の上の空は信じ難い青さと透明度です。
上のタゾンは国立博物館になっています。
タゾンの扉は巨大な木製で、半球形の乳金具が多用されています。日本の建築史研究者には乳金具は日本独特の物という人がいますが、ブータンのゾンでは一般的です。
ブータンは政教一体で、宗教上の高位者は政治的にも力を持っています。建物も同じ敷地内にあります。 -
首都ティンプーの遠望。
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ブータンただひとつの国際空港があるパロ谷の夜明け前。
遠山に陽が当たり始めています。 -
山間の農村。
曇天の朝、一瞬陽が射し、遠くの農家と段々畑を照らしました。
ブータンでは一般に土地持ちの農家は裕福で、家も立派です。子弟を英国等に留学させることも多く、公認ガイドもそういう人が多いようです。 -
脱穀風景。
板の上に置いた平たい石に稲束を打ち付けるだけ。
日本の江戸時代より原始的?
牛に鋤(すき)を引かせて畑の土おこしをしている風景も普通です。
一方でトラクターも使われていました。
私がブータンを訪ねてから大分たちます。
今はどうでしょうか。 -
裕福な農家でおやつタイム。
正面のゴを着た男性はこの農家の後継ぎで、英国留学の経験者。流暢な英語を話します。
もともとブータンでは英語教育が行き届いています。
自家製のスナックとピュアな焼酎は極めて美味!
この焼酎は「特に良くできた」由。
スナック詳細は、次の写真で。 -
左上:米の粉
左中:ギャザシロップ=トウモロコシのシロップ漬け
左下:ポップライス=ポップコーンのお米版
中上:ポップコーン
中下:ショップ=米を水に浸して潰したもの
右上:ザウ=米を炒ったおこしの粒状のもの
右下:粟を蜂蜜にからめたもの
どれも塩味はついていません。とても美味です!! -
仮面舞踏。
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ヒマラヤの前山をバックに伝統的な仮面舞踏。
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仮面舞踏(マスクダンス)。
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仮面舞踏の楽器演奏の音につられて村の大人たちが集まって来ました。少し高いところから仮面劇のただ見です。
子ども達も来ました。 -
霧が漂うドチュラ峠(3050m)
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ドチュ・ラ峠(3050m)のダルシン。
もちろん経文が印刷してあるのですが、文字だけのものより、絵があるほうが楽しい印象です。
お土産代わりに地元の人が使う物を買いました。
ダルシンを持っている人が着ているのが、日本の丹前にそっくりなゴで男性専用です。ちなみに女性用の民族衣装はキラで、スカートタイプです。
ブータンの人はゴにハイソックスやしゃれた革靴やスニーカーを合わせてお洒落を楽しんでいます。 -
川の中州に建つプナカゾン。
ブータンの古い大きく高い建築物(ほとんどがゾン)は、土とその中に入れる木の骨組みだけで、上部構造の非常に大きな重量を支えるため、下層部分の壁は何mもの厚さがあり、建物の大きさの割りに部屋は狭いつくりになってしまいます。
これは世界遺産シバームで有名な、日干し煉瓦で造るイエメンの「高層建築」でも同じ事情です。(私のシバームのブログをご覧ください)
http://4travel.jp/traveler/bnbnbn/album/10203780/
これから中に入ります。 -
プナカゾンで行われる「法事」に集まる人々。
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プナカゾン中庭で、少年僧と少年。
壁に描かれた模様も趣があります。 -
正装で法事に集まった若い女性。
撮影OKをもらいましたが、やはり恥ずかしがっていますね。 -
ヒマラヤの高峰が綺麗に見えました。
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ドゥゲゾン:当時すでに廃墟になっていました。
「修復中」と英語で書いた粗末な板がかかっていましたが、修復している様子は全くありませんでした。 -
同じドゥゲゾンです。
本来は山里を見下ろすこじんまりしたゾンと言ったところなんでしょうね。
いい雰囲気なんですが、残念です。 -
立派な民家です。
壁に描かれた絵はどれも魔除けの意味がある由。
左の男性器は「ポー」と言い、子孫繁栄の願いも込められていると言う説明でした。
ブータンでよく見る絵柄です。 -
タクツァン寺院。
馬に乗って1時間位の登り、その後徒歩でまた登ります。 -
ここはタクツァン寺院の麓です。
農家の人が作業を終わってひと休み。
そのすぐ横で・・・ -
焼け石風呂。焚き火で石を焼き、大やっとこで挟んでバスタブに入れます。
手前にいくつもあるのがその石です。
(お邪魔しました) -
これはガソリンスタンドです。
ガソリンスタンドまで伝統的な建築様式を取り入れて建てることが義務付けられている、という説明でした。 -
首都ティンプーの一番交通量が多い交差点。
私が行ったときは警察官の手信号だけでしたが、その後ここにブータン第1号の交通信号が設置されました。
しかしまもなく「ブータンの文化・精神的風土にそぐわない」との理由で撤去されたと新聞で読みました。
2008年1月現在、ブータン国内に交通信号が設置されたと言う情報はありません。 -
タシチョゾン:ブータンの政治・宗教の中心で、国王の執務場所でもある。
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この旅行記へのコメント (2)
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- ozmoldさん 2009/01/04 22:19:34
- 素敵な写真ですね
- 風神さん、こんにちは。
いろいろな写真を見させてもらいましたが、どれも素敵ですね。今年、2回目のブータン旅行を計画しているのですが、風神さんの写真を見て、明日にでも行きたいという感じなりました。私がブータンに行ったのは2004年でしたが、その時と風神さんの写真とはずいぶん違うので、かなりのスピードで変わりつつある国なんだなと感じました。
写真、また見させてもらいます。
- 風神さん からの返信 2009/01/05 21:06:42
- ブータンのブログ
- 訪問ありがとうございます。
写真気に入っていただいてうれしいです。
私もブータンはまた行きたい国のひとつです。
今は報道されることも多く、知っている人も多くなりましたが、
95年ころは、そんな国へ行けるの?とか探検隊に入ったんですか?と言われました。大袈裟なようで実際そんな人たちもいました。
またご訪問いただけると幸いです。
風神
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