町の気配:BlueSandsさんの旅行ブログ
先週、事前情報は何もないままに、新宿でスパイク・リー監督の最新作『セントアンナの奇跡』を観た。
スパイク・リー監督の作品はあまり観ていないが、ニューヨークの撮り方がうまいなと思っている。
この映画でもニューヨークの撮り方に注目しようと思ったのだが、冒頭、いきなりハーレムのアパートが出てきて「やっぱり、うまい!」と感服したものだ。
そこで思い出すのが、30年前にもなるが、ニューヨークのあちこちを取材する仕事でハーレムを歩いたときのことだ。
ハーレムの食堂に入ると必ずあるあの料理は何という名前だったかなぁ。ある種のエスニックフードなのだが、たとえばハーレム・ディッシュといった具合に、もっと地元密着風の名前だった気がする。
それを食べ、ぶらぶら歩きながら、ああここが有名な「アポロシアター」かと建物を見つめたりした。
前から来た人がいきなり唾を吐きかけてきたのもことときだ。
ニューヨークで買った革ジャンパーの右胸あたりにそいつの唾液が貼り付いていた。
いまのハーレムはそんな剣呑な場所ではなくなったと聞いている。バワリーを歩いていて怖い思いをした(思いだけだが)こともあったが、あのあたりも安全な町になっているらしい。
怖いより安全がいいに決まっているが、ぼくは、町には少し怪しげな雰囲気がただよっているほうが好きだ。
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