ホテル004 ★☆ ☆ デザイン・ホテル:ASKさんの旅行ブログ
コペンハーゲンで最初にできたデザイン・ホテルは、アルネ・ヤコブセン設計のSAS ロイヤル・ホテルだろう。しかし、完成後は不評なように、ふつうの感覚では町の雰囲気にフィットしていないように見える。ロビーにヤコブセンがデザインした椅子があり、座れるのは嬉しいが、日本人にはそんなに座り心地がいいという訳でもない。ヤコブセンがデザインしたままの606号室は有名だが、宿泊料は1泊10万円近いのだから、これもふつうの感覚では遠慮したくなる。ヤコブセンの良さを味わいたかったから、このホテルよりもベルヴューのビーチ一帯の監視塔とか、サウナ棟、その前の水浴場、映画館、ガソリン・スタンドを見るべきだ。
その次の世代のデザイン・ホテルはDGI Byenだろう。できた当時はスポーツ協会が運営していると聞いた。中に大小の体育施設や大小のプールなどがあり、ここで試合があるスポーツ関係者の宿泊施設として作ったのかもしれない。体育施設は中央駅の目の前である。施設の中を通り抜けた奥にホテルがある。シュミット、ハマー&ラーセン・デザインが設計したモダンなインテリアが目をひく。このグループは、のちに王立図書館の新館を黒い大理石でデザインし、ブラック・ダイアモンドの愛称をとった。このホテルの部屋のシャワー室にはバスタブはない。しかし、レセプションのカウンター、階段、部屋のドア、洗面器の形や水道のレバーといった小物にいたるまで、何もかもおしゃれになっていて、気持ちがいい。そしてバスタブはなくても、宿泊客は温水プールやサウナを無料で利用できる。全体として見ると、デンマークで随一のデザイン・ホテルといえる。別棟の古い建物を利用したレストランも天井が高く、いい雰囲気になっている。他には古い建物がいくつか残っているが、かつてここは屠殺場だったところだ。駅前に屠殺場があったとは、豚肉が農業輸出の大半を占めていた国らしい。
そしていま、コペンハーゲンはデザイン・ホテルが大流行だ。市庁舎前広場に面したザ・スクエア、その数軒北にあるアレクサンドラ、駅前にあるアストリア、ヴェスタブロにあるウィーヴァー、旧市街にあるサンクト・ペトリ、中央駅から1駅目の再開発地区に新築されたアイランド、かつての安宿マーメイドはホテル27になり、トリトンもオーナーが代わって内装を一新した。新しくホテルに改築されたザ・スクエア、サンクト・ペトリは外装もデザイン・ホテル風だが、アレクサンドラやウィーヴァーの外装はかつてのままで、インテリアだけデザイナーズになっている。しかし、これだけデザイン・ホテルができれば、デンマークなのだからきれいなのは当たり前になる。デザイン・ホテルが注目されるというより、古いままのホテルが際立ってくる。どうせならきれいなホテルに泊まりたいが、デザイン・ホテルになると宿泊費が一挙にはねあがる。
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