「智恵子の空」を求めて安達太良山を登る。:kyokosa-nさんの旅行ブログ
「あだたらエクスプレス」高速6人乗りの観光ゴンドラが8合目(1350m)の薬師岳まで6分で運んでくれます。
安達太良山の春は今年は遅かったのでしょうね。
残雪が残っていました。
5月21日が山開き。
専門家が撮る写真は素晴らしい。
山の大きさ、高さ、自然の素晴らしさが伝わってきます。山頂の盛り上がりがわかりますか?
通称「おっぱい山」と言われているようです。
おとめの乳首のようでしょう。
かの有名な智恵子さんについて
明治19年に長沼智恵子は福島県二本松町(現在は市)に生まれる。日本女子大学校家政科に入学後に洋画に興味を持つ。卒業後も東京にとどまって油絵を学び、その一方で女子思想運動にも参加する。
この時代を生きた素晴らしい女性でもあった。
福島県安達太良の一代で繁盛した作り酒屋の娘さんで、子供の頃から高い教養を身に付けるように教育された才女だったそうです。
智恵子は福島高等女学校、日本女子大学と優秀の道を歩いていきます。
新しいものが好きで、大学で初めて自転車を乗ったのは彼女だと言われています。
勿論その頃絵画を描くことも新しいことの一つで、
彼女は新しい女、画家として世間から注目されるようになりました。
(高村智恵子の文献より引用)
智恵子抄はあまりにも有名。
青い空に向かってこの道を歩いた。
智恵子は外国帰りの彫刻家、高村光太郎と出合い2人は相思相愛で結婚をした。
智恵子は日々の生活の中で、芸術家として自分の絵が描けなくなっていく自分に苦しみ、自分らしさを失いかける日々の自分と、光太郎の躍進。
愛するがゆえに智恵子を讃美する光太郎の歌にも心を痛めた。
智恵子の苦悩の日々が歌に読まれています。
我をすてさえしたら
お互いに自分をおし通すことさえすてたら
自分をすてきって
もし人々が愛する事さえ出来たら
はじめておだやかな
幸福な世界になるのでしせう。
高村智恵子
爽やかな水の流れにも時が流れて。
芸術家である光太郎は彼は智恵子の本当の姿でなく、自分が作る虚像の智恵子を愛していました。
智恵子が「東京には空がない」
という切実な思いを伝えた時にも智恵子の苦悩を感じることができず、だだの
「あどけない話」として智恵子をみていたようです。
それとも、智恵子の状態を受け入れざるをえなかったのでしょうか。
うつぎの花
山野に自生する落葉潅木であるが、生垣などにも植えられる。種類が多く、花色も白から紅・紫など多彩である。うつぎの花として知られる。
有名な句に 『卯の花や流るるものに花明り
つまとりそう(褄取草)
サクラソウ科の多年草。北半球の寒・亜寒帯に広く分布し、北海道・本州・四国の針葉樹林下に生える。細い地下茎があり、茎は高さ約一〇センチメートル。葉は広披針形で茎の上部に四〜五個輪生状に付く。夏、茎頂から長柄を出し白い小さな花が一個咲く。花冠は七深裂し径約二センチメートルに平開する。果実は球形で径約三ミリメートル。
清楚な白い花です。
光りを浴びて美しく咲く。
高村光太郎』
僕の前に道はない
僕の後ろに道は出来る
ああ、自然よ
父よ
僕を一人立ちにさせた広大な父よ
僕から目を離さないで守る事をせよ
常に父の気魄を僕に充たせよ
この遠い道程のため
この遠い道程のため
――『道程』――
私の記憶の中にある高村光太郎
「道程」は好きな詩である。
精神病者に簡単な手工を勧めることがいいと聞いた光太郎は、当時精神分裂症で入院中だった智恵子に千代紙を持っていきました。それが紙絵を始めるきっかけとなりました。
大変よろこんだ智恵子は千羽鶴を折りつづけました。
コイワカガミの花をみ〜つけた。
茎の根本には若葉が花を飾ります。
だんだん折鶴以外のものも折るようになり、色紙をはさみで切って美しい模様の紙細工を作るようになりました。光太郎いわく、その紙細工は『立派な芸術品』であったそうです。
有毒ガスの発生原因場所?
不気味な静けさが感じられます。
山頂直下の風景。
流れるガスの中に日本で無いような風景を見た。
三脚を立てて写真を撮れれば不思議な世界を表現できたと思うと残念。
智恵子は体調を崩さない限り、毎日紙絵を作り続けました。 はじめは1枚の紙で作る単色のものでした。やがて色彩にこだわるようになり、智恵子が作る美しい見事な紙絵は千数百枚にもおよびます。
智恵子の作った数多くの紙絵は、すべて夫光太郎に見せるがために創られたものだといわれています。
白い小鉢
病のせいか口を閉ざしてしまった智恵子が紙絵作りに没頭したのは、それが光太郎に想いを伝える唯一の手段だったからかもしれません。
この白い花の名前は?
直下には危険区域にロープが、鎖が、道を案内してくれます。
山麓の二人
二つに裂けて傾く磐梯山の裏山は
険しく八月の頭上の空に目をみはり
裾野とほく靡いて波うち
芒ぼうぼうと人をうづめる
半ば狂へる妻は草を藉いて坐し
わたくしの手に重くもたれて
泣きやまぬ童女のやうに慟哭する
− わたしもうぢき駄目になる
意識を襲ふ宿命の鬼にさらはれて
逃れる途無き魂との別離
その不可抗の予感
− わたしもうぢき駄目になる
涙にぬれた手に山風が冷たく触れる
わたくしは黙って妻の姿に見入る
意識の境から最後にふり返って
わたくしに縋る
この妻をとりもどすすべが今は世に無い
わたくしの心はこの時二つに裂けて脱落し
闃として二人をつつむこの天地と一つになった。
高村光太郎詩集より
いとおしむ智恵子への愛
注がれる智恵子への慈しみ
時間がとおりすぎてゆく
悲しくもはかなくも二人の愛は終局に。
山頂にある三角点にタッチ。
百名山でもある安達太良山の頂点に触れる。
ここは1699m。
山頂の社。
「樹 下 の 二 人 」
あれが阿多多羅山、 あの光るのが阿武隈川。
ここはあなたの生まれたふるさと、
あの小さな白壁の點點があなたのうちの酒庫さかぐら。
それでは足をのびのびと投げ出して、
このがらんと晴れ渡つた北国の木の香に
満ちた空気を吸はう。
あなたそのもののやうな此のひいやりと快いすんなりと弾力ある雰囲気に肌を洗はう。
私は又あした遠く去る、
あの無頼の都、混沌たる愛憎の渦の中へ。
ここはあなたの生れたふるさと、
この不思議 な別箇の肉身を生んだ天地。
まだ松風が吹いてゐます、
もう一度この冬のはじめの物寂しいパノラマの地理を教へてください。
あれが阿多多羅山 あの光るのが阿武隈川。
『智恵子抄』より
山頂の全景が青空の中にはっきりと見えました。
レモン哀歌
高村光太郎
そんなにもあなたはレモンを待つてゐた
かなしく白いあかるい死の床で
私の手からとつた一つのレモンを
あなたのきれいな歯ががりりと噛んだ
トパアズいろの香気が立つ
その数滴の天のものなるレモンの汁は
ぱつとあなたの意識を正常にした
あなたの青く澄んだ眼がかすかに笑ふ
わたしの手を握るあなたの力の健康さよ
あなたの咽喉に嵐はあるが
かういふ命の瀬戸ぎはに
智恵子はもとの智恵子となり
生涯の愛を一瞬にかたむけた
それからひと時
昔山巓でしたやうな深呼吸を一つして
あなたの機関ははそれなり止まつた
写真の前に挿した桜の花かげに
すずしく光つレモンを今日も置かう
「智恵子抄」より
人生遠視
足もとから鳥がたつ
自分の妻が狂気する。
自分の着物がぼろになる
照尺距離三千メートル
ああこの鉄砲は長すぎる
高村光太郎詩集より
松の花の美しさを見る。
東北本線 二本松駅・安達駅
記念館も併設され、智恵子の切り絵が展示されてる。
福島県安達郡安達町にある。
安達太良の山には青い空が良く似合う。
安達太良山を歩き、智恵子の世界を覗かせてもらいました。
光太郎の愛があるゆえに。
愛があるゆえに智恵子の世界は
悲しくもせつなく悩める人生で
あったようです。
高村光太郎の詩集をあらためて紐解いた
感じがしました。
安達・東和・本宮 旅行記ランキング参加中!!
この旅行記は現在 -位(-票)です。

kyokosa-nへ
香気ただよう文学散歩を楽しみました。
このように品格をそなえた旅文を書けるようになりたいな。
1票です。
昨日、元麻布のパキスタン大使館に行ってきました。
カラコルムとかフンザとかK2とかのツアー・パンフレットがいっぱい。
kyokosa-n が目を輝かせそうだなー、
と持ち帰りました。
〜唐辛子婆〜

おはようございます。
いつも、お訪ねいただき嬉しいでーす。(*^。^*)
そして、一票を沢山いただき有難うございます。
カラコルムとかフンザとかK2とかのツアー・パンフレットがいっぱい。
kyokosa-n が目を輝かせそうだなー、
本当に目を輝かせて見入るでしょうね。カラコルム、フンザ、いいですー
いつか夢を実現させられるように主人との交渉です(笑い
ネパールなら、何とか行かれるチャンスはあるのだけれど。
素晴らしい山を見られれば幸せ。
パキスタン、現地からの生のメッセージ楽しみにしています。
9/7〜9/20まで四谷のシグマラボでネパールの個展をします。
日本に帰国中でしたら見ていただけたら嬉しいでーす。kyoko

kyokosa-nへ
9/7〜9/20まで四谷のシグマラボでネパールの個展をします。
日本に帰国中でしたら見ていただけたら嬉しいでーす
まあ、残念!
8月5日にはカラチに戻ります。
ああ、ネパールの山々を大きな写真で見られたら
さぞ迫り来るものがあるでしょうね。
とっても残念です。
〜唐辛子婆〜

暑中お見舞いを申し上げます。
パキスタン、カラチよりは涼しいですか。8月5日にお戻りになられるとの事
カラチよりの現地報告を楽しみにしています。
個展の件、皆様にご案内を頂いたようで、有難うございます。
シグマラボを検索しましたら出ていましたので(@_@)です。
自分のことは、なかなかなので、嬉しいです。
8月の中旬にはお気に入りの方々にそーっとお知らせをしたいと思います。
kyoko

kyokosa-nへ
>パキスタン、カラチよりは涼しいですか。
ダンゼン涼しいです。緑もきれいだし、お水もきれいだし。
>8月5日にお戻りになられるとの事
>カラチよりの現地報告を楽しみにしています。
ここ2日ばかり大雨が降ったそうです。
降れば降ったですぐに洪水だそうですが。
>個展の件、皆様にご案内を頂いたようで、有難うございます。
>シグマラボを検索しましたら出ていましたので(@_@)です。
え?シグマラボを検索してみましたが、わかりませんでした。
見てみたいです。どうやって検索なさったのですか?
>自分のことは、なかなかなので、嬉しいです。
差し出たことをいたしまして。
でも、あの神々しい写真たちが大きく展示されるかと思うと
一人でも多くの方に私のかわりに見ていただきたいと思って。
では気合をいれていってきま〜〜す。
〜唐辛子婆〜

kyokosa-nさん
いいですね!。深い思いがあるとしても、引用が引用でなく、<智惠子・光太郎>世界のドロドロをろ過し、kyoko的透明感ある世界に再構成されているのがいいと思います。写真・コメントあわせて「kyokoの安達太良山」読本になっています。とくに草木に対するやさしい目線が素晴らしい。<白い花…これはなんでしょうか>、kyoko的には「名も無き花」にもそっと気持ちを添えている。
少し遅いメッセージになりました。自分の西安の旅文に時間をとられすぎていました。ネパール、政争は何処でもあること、ただ内乱にならないこと願いますね。毛派も無責任な国王派も、国家国民の立つようにしないとネパール民族の悲哀になりかねませんね。北朝鮮といい、独裁・専制政権はやりきれませんね。 osd

こんにちは。お訪ねを戴き嬉しいです。(*^_^*)
いつか行ってみたい安達太良山。
念願がかないました。「智恵子の世界」触れてみたくて。
* kyoko的透明感ある世界に再構成されているのがいいと思います。写真・ コメントあわせて「kyokoの安達太良山」読本になっています。
写真から「高村光太郎と智恵子の世界」を暫くぶりに訪ねる機会を持ちま した。遊びすぎでしょうか。
青い空と安達太良山に。
安達太良山、思いで深い山行となるでしょう。
kyokosa-n

kyokosa-nさん! こんばんわ。 久しぶりに素晴らしい旅行記を見た感じです。
智恵子抄と登山の取り合わせは映画のナレーションを聞きながら登山しているビデオを見ているような雰囲気が出ていますね。
その中に高山植物が出てきて美味い演出がなされていますね。
旅行記を見ながら引き込まれてしまいました。 そこで一票投じました。
当方も6月26日に仕事で久しぶりに東北新幹線に乗り郡山に参りました。
残念ながら、このときは曇天で那須岳、磐梯山等は全く見えず残念でした。
有難うございました。
tsuneta

おはようございます。
お訪ねを戴き有難うございます。気になる山の一つ安達太良山。
念願がかないました。
久しぶりに高村光太郎、智恵子の詩の世界を遊びました。
心を打つ詩編に愛の深さを感じます。智恵子は幸せだったのでしょう。
時代を感じない一元一句の表現に詩情の美しさを思います。
ご感想有難うございました。

kyokosa-nさん
私も知恵子抄が好きで、10年以上前ですが、遠野をサイクリンクしながら安達太良山と青い空を見て、なるほどいい景色だなあ、と思いました。
安達太良山を近くから見たのは初めてですが、花や清水もきれいですね。山に登らなくても山の様子が解るのは、ありがたいことです。

おはようございます。
旅の醍醐味を感じられるホームページにツアーでは味わえない時を
楽しまれている様子が写真、文章から伝わってきます。
いいなー。すごいなー。私のきもちです。
バックパッカー本物おじさんですね。
安達太良山を高村光太郎と智恵子の詩編を入れてまとめてみました。
久しぶりに知恵子抄をひもどき、詩の世界を楽しみました。
写真にまつわる旅のエピソードを楽しく拝見でーす。
未知の世界を興味しんしんで覗かせていただきます。

kyokosa-nさん
写真と詩の対比がすばらしいですね。
高村光太郎は智恵子を心底愛していたのですね。
人間の愛の理想だから智恵子抄は永遠に愛されるのでしょう。
掲載いただいた詩の中では
『レモン哀歌』が一番好きです。死の床の智恵子への思いが、健康を取り戻してほしいと願う願いがあふれているからです。
智恵子の姿を残すために裸婦像への県の批判を跳ね返して十和田湖畔に創ったという高村光太郎の乙女像を思い出しました。

kyokosa-n さん こんにちわ。
週末は安達太良山だったのですね。
相変わらず元気ですね(笑
山頂はガスで景色はいまひとつだったのでしょうか?
九州に転居してから関東の山が懐かしいです・・・

いつもお訪ね戴き嬉しいです。
梅雨の晴れ間をぬうようにしての山歩きは忙しいです。
安達太良山は初めてなだけに、山頂の青空はわずかの差で展望は聞かなかったのですが、残念・・・・下界から望んだ山頂の青空に「智恵子の青空」を
すこーし感じました(*^_^*)。
くろがね小屋の天然温泉がまたすばらしい。こんこんと湧き出る豊富な温泉に山もらくらくのハイキングと二重の楽しさを味わいました。
これからコメントも入れます。高山植物可愛いでしょう。
宿舎も寝具も満点。カレーライスもおいしかった。お奨めの山小屋でーす。
九州へ転居されたのですね。がまだす@熊本さんのお近く?
九州の発信、ネパールの発信も楽しみにしています。

kyokosa-n 3度も返信をもらえるなんて( iдi ) ハウー
削除しないで記念にとっておいてくださいね(笑
がまだすしゃんの住む天草までは結構遠いんですよ。
福岡→東京のほうが近かったりして。
でも、福岡→大連のほうがもっと近かったりするんですよね。
東京を離れると距離感がわからんことなりますよ(笑

どうしたことでしょう。
だいぶボケも進んだかな?(-_-;)
なぜだか解らないのだけれど証拠(3回)は残っていました。
恥ずかしい(笑い)削除しました。
これからも宜しく。おばさんとお付き合いくださいね。
現在、トラックバックはありません。