ジェイミー&ベン 自転車で南極へ33 シドニーに行きたい。しかし、方法がない
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4月22日(土曜日)
シドニーに行きたい。しかし、方法がない
消防署を改造したユースホステル「オールド・ファイヤーステーション」をチェックアウトしたのは、さわやかに晴れた西オーストラリアらしい日だった。しかし、フリーマントルの街をさまよう僕らの頭のなかは、混乱と当惑でぐしゃぐしゃだった。
要は、シドニーに行きたいのだが、どうやって行ったらいいのかがわからないのだった。いくつもの選択肢が、提案されてはその場で却下されていった。レンタカーはレンタルできないし、鉄道は料金が高すぎるし、知っての通り、飛行機は今回使用できないことになっている。僕らは絶望に頭を抱えた。ついに幸運の女神に見放されたか。
だがそのとき、一筋の光明が差し込み、神々しい人影が現れた。天使だろうか? いや、デンマーク出身のケントだ。
「なるほど、ちょっと待って」ケントが訛りのきつい英語で言った。「もしかしたら、手を貸せるかもしれない人を知っているから、電話してみるよ」。その結果、僕らはフリーマントルから1時間ほどのところにある小さな町ミッドランドに行き、そこでその人物からの電話を待つことになった。ケントは帽子を持ち上げて挨拶をすると、家族を従え、カフェやレストランが立ち並ぶ一角へと消えていった。
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ミッドランドに到着したものの、僕らは不安でいっぱいだった。何事もなく数時間が経過した。しばらくして、クラクションの音に顔を上げると、トレーラー付きのトヨタのピックアップトラックのハンドルを握る笑顔のケントの姿があった。「おい、君たち! いいニュースだよ!」。ケントが東海岸に到達するための計画を語るのを、僕らは一言も聞き漏らすまいと耳を傾けた。残念ながら、最初に話に出た彼の友人は今回都合がつかなかったそうだが、代わりに次のようなお告げを賜った。「ふたりの自転車乗りの英雄が、空港近くのBPガソリンスタンドでたむろするならば、必ずやオーストラリアの向こう側までたどり着ける幸運に巡り会うだろう」
その後、ケントの家で妻のエレインが用意してくれた豪華な料理をご馳走になり、広大な敷地内に設置されたカボチャ色のトレーラーで気持ちのいい夜を過ごした僕らは、お告げの通り、伝説のBPガソリンスタンドに向かった。それにしても、ケントとエレイン、そしてチャーミングな娘のパーニルと息子のベンの優しさ、僕らへの信頼、そしてこの冒険を応援しようという気持ちは一生忘れないだろう。この日は、すばらしい一家に出会えたことで、めったにない大切な日になった。
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