2016/11/15 - 2016/11/17
71位(同エリア322件中)
ぬいぬいさん
今年で創業50周年を迎えたわが社では久しぶりに社員旅行が実施されました
前回行ったのは確かちょうど20年前。
上場を間近に控えて毎年右肩上がりの業績を続けていた時期だったのでハワイに行ったりアメリカの西海岸にいったりで何年か海外旅行が続いていましたが、その後長引いた建設不況のせいもあり、20年もの間社員旅行がおこなわれることがありませんでした。
今年は決算内容も良かったこともあり、50周年を記念して次の100年を迎えるまで社員の絆をさらに深めて頑張って行こう…そんな目的もあって、今回は『絆』をテーマに社員旅行が実現しました。
どうせ旅に出るなら、震災後ずっと継続している東北の復興支援に少しでも役立つことをしようということで、2泊3日で岩手・宮城の被災地に行先が決まり、2週にわたり2班に分けて実施しました。
初日は東北新幹線で一関に入りそこからバスで陸前高田・気仙沼に行って復興状況を語り部さんの案内で話を聞いたり、同業の地元ゼネコンの社長の震災復興の講演を聞いたり、2日目は南三陸さんさん商店街、最終日は被害のあった仙台空港周辺の鎮守の森千年希望の丘プロジェクトの植林する苗作りのためのどんぐり拾いのボランティアなども織り交ぜての旅でした。
社員も500名ほどになって他部署の社員となると全然知らない顔も大勢いて、今回の旅は部門間の交流と5年経過後の東日本大震災の復興状況を身をもって知ることができて非常に有意義な旅となりました。
あの悲惨な大震災 瓦礫はきれいに片づけられたものの5年たった今もまだ深い傷跡が残されていて、本当の復興はこれからなんだなあ、そう実感しました。
被災地に一日も早く元気が戻ってくればいいなあ そうつくづく思った旅でした。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 4.0
- グルメ
- 5.0
- ショッピング
- 4.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 社員・団体旅行
- 交通手段
- 観光バス 新幹線 徒歩
- 旅行の手配内容
- 団体旅行
- 利用旅行会社
- JTB
PR
-
旅のスタートは東京駅 定番の『銀の鈴』に集合したメンバーは120名ほど
今回の社員旅行は、仕事の関係でどうしても参加できない社員もいるため2週間にわたり2回行われ、私が参加したのは2回目の週
復興支援が目的とはいえ社員旅行なので朝からビールOK
車中『獺祭』の二割三分や美味しいワインが出てきたりして一関に着くころにはすっかりほろ酔い気分 -
一関からは迎えのバスに乗ってまずは今晩宿泊予定の気仙沼のホテル観洋へ
まずは腹ごしらえをしてひと休みしてから最初の被災地陸前高田へと向かいました。 -
イチオシ
震災前に陸前高田の広田湾に面してあった高田松原は、350年にわたって植林されてきた約7万本の松の木が茂り、陸中海岸国立公園や日本百景にも指定されていた景勝地でした。
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それが東日本大震災で発生した津波の直撃を受け、ほとんどの松の木がなぎ倒されて壊滅されましたが松原の西端近くに立っていたこの一本の木が津波に耐えて、立ったままの状態で残ったことから、「奇跡の一本松」と呼ばれるようになりました。
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震災後、この木を保護する活動が続けられたものの、根が腐り枯死と判断された。その後に震災からの復興を象徴するモニュメントとして残すことになり、幹を防腐処理し心棒を入れて補強したり枝葉を複製したものに付け替えたりするなどの保存作業を経て、元の場所に再び立てられています。
一見すると松の木ですがよく見るとてっぺんには避雷針があったりして、モニュメントなんです。
ちなみにそれらの費用は1億5000万円もかかったとか。 -
その先には津波によって途中から折れてしまった陸前高田ユースホステル。
震災時にはすでに長期休業中だったため人的な被害はなかったそうです。
こちらの建物も奇跡の一本松同様震災遺構として保存されるようです。 -
この電柱の一番てっぺんの高さまで津波は来たそうです。
街をすっかり飲み込んでしまったあの津波のニュースの映像が頭の中に蘇ってきました。
道路の向かいには陸前高田市役所などの建物もあったようですが、今はカサ上げの造成工事中でした。
この辺りは通り沿いには震災後建てられた店舗などの建物は新しく建っていましたが、まだ何もない状態のままでした。 -
日が暮れて気仙沼のホテルに戻って宴会前に復興に携わった地元のゼネコンの社長の講演を1時間ほど聞きました。
想像をはるかに越えた地元の惨状を映像を交えながら聞くことができ、地元の人々の苦悩を改めて知ることになりました。 -
社員旅行なので夜は宴会がつきもの
東北限定のとれたてホップの一番搾り
初めてみましたが美味い -
気仙沼なので三陸の海の幸がいっぱい
こちらはカニとメカジキのしゃぶしゃぶ
牛肉よりも海鮮しゃぶしゃぶのほうが断然うまい -
お造りにも地元の名物メカジキがついています。
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イチオシ
そして気仙沼のもう一つの名物はふかひれ
姿煮柔らかくておいしくいただきました。 -
〆は海鮮釜飯
残っていた刺身も放り込んで贅沢な海鮮釜飯の完成です。
宴会は余興やビンゴゲーム等もあって大いに盛り上がりました。
2次会はカラオケ会場 カラオケ苦手な私は早々と退散し温泉にのんびり浸かって
明日にそなえて10時前に就寝 -
そして翌朝5時前
まずは朝ぶろで寛いでから恒例の朝の散歩をスタート
まだ薄暗い中恒例の朝の散歩
高台にあるこのホテル、震災の時も下の駐車場までは津波が来たようですがホテルそのものにはほとんど被害はなかったようです。 -
まずは気仙沼の漁港に
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ここ気仙沼漁港は世界三大漁場の一つである三陸沖の漁場から毎日旬の魚介類が大量に水揚げされます。
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遠洋漁船の母港にもなっていて、カツオ、サンマ、メカジキ、サメなどは全国屈指の水揚げを誇っています。
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この日も停泊ている船籍を見ると鳥取の境港や長崎の平戸からきている船も何艘も並んでいました。
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係留されている船は一晩中こうこうと明かりがついてホテルの部屋から見るよまるで工場夜景のようにキラキラ光っていました。
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丘の上にあるホテルはホテル観洋と同じ系列のようですね
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海の向こうの空が少しずつ明るくなってきました。
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津波で甚大な被害を受けた気仙沼魚市場 そろそろ定置網の船が戻り始めています
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ちょっと覗いてみるとまだ市場の中には魚類は並んでいないようです。
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海の向こうが茜色に染まってきました。
この日の日のでは6時18分
まだ30分以上あります。 -
本当は観光客は2階のデッキからしか見学できないようですが入口から係りの人にお願いして市場の中に入れてもらいました。
口から内臓の風船を膨らませている魚はドンコ
ちょっと見た目グロテスクな魚ですがみそ汁に入れるとおいしいそうです。 -
向こうの生簀の籠の中は貝類とアナゴでした。
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ちょっと小ぶりな毛ガニも
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向こうに転がっているのはマグロか・・・???
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2階の見学デッキから見るととんがった鼻先を切られたカジキマグロでした
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これだけならんでいるとちょっと壮観な光景
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気仙沼漁港の日本一の捕獲量の魚といえば鮫
日本全体の80%を超えるサメがここで揚がっているそうです。 -
山積みされた鮫
種類はヨシキリザメが全体の約80パーセント、ネズミザメが約15パーセントほぼ2種類に分類されるよです。
頭を切られてしまっているので見た目の区別がつきにくい -
気仙沼周辺の漁場は近海マグロの延縄漁業が盛んで、そのマグロとサメが混獲されるのでカジキと一緒にこんなにサメも取れてしまうようです。
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定置網の漁船が戻ってきたのでどんな魚が取れたのかちょっと覗いてみましょう
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そんなに大物は混じっていないようです。
左右に分かれて種類ごとに選別しています。 -
ようやく日の出の時間
そろそろ朝食の開始時間なのでいったんホテルへ戻ります。 -
朝食ビュッフェは料理の種類も盛りだくさん
朝から気仙沼でしか食べられないようなものをたらふくいただきました。
一番おいしかったのはメカジキカレーと気仙沼チャウダー
この後市場でレトルトのチャウダーとメカジキを買ってクール便で送りました。 -
2日目のバスの出発は9時30分
まだ時間があるので再び市場の様子を見に出かけました。 -
フォークリフトのシャベルですくわれているサメ
扱いがちょっとかわいそうな感じがします -
その隣ではふかひれの原料となるひれとシッポだけが切り取られています。
さすがふかひれの生産日本一
あれだけサメが取れればいくらでもふかひれ取れちゃいますよね。 -
こちらはハマチ
市場大好きなので何時間いても飽きることがありませんがそろそろバスの出発時間なのでホテルに戻ります。 -
向こうから走ってくるのはBRT
被災した鉄道の線路跡を専用道として整備し、バスによって鉄道の代替輸送しているのがこのBRTなんです。
普通のバスが電車の線路跡の専用道路と一般道路を使い分けて走っていてちゃんと電車と同じような駅もあるんです。 -
2日目は社員の叔父さんがお店を出している南三陸のさんさん商店街へ
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この商店街は、震災の11か月後に、宮城県南三陸町の志津川地区にオープンした仮設商店街です。
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毎年会社のイベントで購入している笹かまぼこの老舗、及膳蒲鉾店
こちらが社員の叔父さんのお店
復興支援のために皆でお土産を購入
我々社員だけのわずか1時間足らずの総売り上げは多分30万円はいったのでは・・・
それほど大量笹かま買ってました。でもこの笹かま美味しいんですよ。
特に農林水産大臣賞を受賞した吉次の笹かま 1枚210円しますがこれはうまい -
酒屋さんに行くと社長が地酒を何本か買って試飲しているところに遭遇
特別にグラスで一ノ蔵いただきました。
この量は試飲じゃないですね -
イチオシ
ここさんさん商店街の名物の一つかこちらのキラキラ丼
今の時期はイクラがメインです。
これめちゃくちゃ美味しかった -
イチオシ
1時間半ほど滞在して我々ができる復興支援としてたっぷり買物や美味しいもののたくさん食べてお店の人たちのお見送りで次の目的地松島へと向かいます。
さんさん商店街のみなさん 美味しいものをありがとう。頑張ってね!
実は商店街の皆さんの頑張りでかさ上げされた新しい土地に建築家の隈研吾のデザインによる新商店街が来年3月にオープンするそうです。
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今回の社員旅行で唯一の観光は松島
湾内一周の遊覧船を貸し切ってクルージング -
こちらの変な形をした小島は仁王島
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松島湾には大小260もの島があるそうです。
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島というより岩と言ったほうがよさそうな小島もあります。
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東日本大震災によりつながっていた島が離れたり崩れてしまったりそんな被害もあったようですが、松島湾はこれらの島があったことにより津波のパワーが軽減され他と比べると被害が少なかったそうです。
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ここ瑞巌寺は約1200年前に開山、桃山文化を色濃く残し、伊達政宗公が再建した奥州屈指の古刹です。
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前回来たときは工事中だった本堂は平成の大修理を終えて公開されていました。
内部は撮影禁止だったためこの写真だけ -
庭園のもみじのグラデーション
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正に見頃を迎えている感じですね。
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そしてその隣にある円通院も見事な紅葉です。
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伊達政宗の孫の光宗の霊廟として開山されたお寺で、その際に建立された御霊屋とも呼ばれている三慧殿
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ガラスの向こうの厨子には伊達家の家臣だった支倉常長がイタリアより持ち帰ったとされるバラや水仙絵が描かれ、ダイヤ、クローバー、ハート、スペードのマークもさりげなく描かれています。
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ここは東北で唯一のライトアップした紅葉を見ることのできるお寺でもあります。
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最後は松島湾に浮かぶ五大堂
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松島での2時間ほどの観光を終えて今宵の宿、仙台のANAホリディインにチェックイン 社員たちはツインルームでしたが、一部の幹部だけはダブルのシングルユース
ビジネスホテルは相部屋だと疲れるので一人部屋でよかった。 -
仙台での夕食は国分町の居酒屋で宴会
宴会メニューの中でのお気に入りはこちらのセリ鍋でした。
我々のテーブルだけセリだけ3回もお代わりしてしまいました。
2次会は国分町で三々五々に別れて開催。
2,3日前より血圧が上がったままの私はおとなしくホテルに戻り健康的に早寝 -
翌朝ホテルの周辺は寺町だったため、朝の散歩はお寺の紅葉散策
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仙台の街中も木々は程よく色づいていて紅葉楽しめました。
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五重塔がある立派なお寺もありました。
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最終日は仙台空港にほど近い岩根市のある千年希望の丘に
こちらは東日本大震災で仙台空港が冠水した映像がニュースで流れましたが、そのすぐそばにあったクロマツの防潮林があった海岸線 -
この一帯を、津波の威力を減衰し、分散させることを目的として、震災により発生したガレキを活用して丘を築造し、植樹をして森をつくり大津波の痕跡や被災者の想いを後世に伝え、 さらに集落跡地等の遺構の保存による震災の記憶や教訓を国内外に.発信する メモリアルパーク
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今回の旅のボランティア活動はここに植樹する苗をつくるためのドングリ拾いをすること。
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海岸の脇にある防波堤は千葉や湘南にあるものと同じくらいの高さしかなく、これでは津波が来たら何の意味もないのでは
そんなことを思わせる高さのものでした。
これって新しく作ったものなのかな? -
ドングリ拾いはこちらの金蛇水神社の境内でしたが、残念なことに掃除をしてきれいになった後で、横に流れている沢に入って水に浸かっているドングリを拾うことに。
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最後は虫食いのドングリをはじいてきれいなものだけ選別
先週の先発隊は30キロ拾ったようですが、我々は掃除後ということもあってわずか6キロほどしか拾えませんでした。
我々が拾ったこのドンぐりが発芽して苗になるのは2年後になるそうで、2年後は育った苗をみんなで植樹しにまた来よう。
そんなことを誓い合って3日間の復興支援の旅は全行程を終了しました。
今回被災地を回って感じたのは、あれから5年たっていますが、本格的な復興はまだまだこれから。中々話題にならなくなってしまいましたが、復興を目指す東北の皆さんのために微力ながら何か役立つことを継続していきたい。皆がそう思った旅になりました。
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