2012/06/02 - 2012/06/02
356位(同エリア1459件中)
紅い翼さん
【旅の2日目前半。延暦寺東塔・無動寺谷散策】
比叡山延暦寺は、いうまでもなく伝教大師最澄が開いた天台宗の本山で、戦国時代に織田信長の焼き討ちに遭うもののその後再建され、1994年には世界遺産に登録されています。
今回は、少しでもこの「日本仏教の聖地」としての雰囲気を味わってみたいなあということで、1日目夕刻に比叡山に登り、この山内で1泊(東塔にある「延暦寺会館」)する行程にしてみました。
そして、根本中堂での「朝のお勤め」を終えた後、まず比叡山延暦寺三塔の中心で延暦寺発祥の地として重要な堂塔が集まっている東塔区域を廻り、その後、延暦寺の修行の中でも最も過酷といわれる「千日回峰行」の拠点である無動寺谷にも足を延ばしました。
※延暦寺の諸堂外観(堂内は撮影禁止)と参道(山の中)の写真が続きますので、ちょっと単調かもしれませんが、そこはご容赦を。。。
〔旅の2日目前半の行程〕
・坂本ケーブル延暦寺駅 ~ 延暦寺会館(泊) ~ 延暦寺東塔(根本中堂~文殊楼~大講堂~戒壇院) ~ 無動寺谷(明王堂~大乗院)
〔旅の1日目前半の旅行記~叡山の門前町坂本を巡る~〕
http://4travel.jp/traveler/akaitsubasa/album/10676888/
〔旅の2日目後半の旅行記~深緑に包まれる横川の諸堂から荘厳な雰囲気漂う西塔へ~〕
http://4travel.jp/traveler/akaitsubasa/album/10679029/
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- 高速・路線バス 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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〔坂本ケーブル延暦寺駅〕
比叡山延暦寺へのアクセスですが、今回は叡山の門前町である坂本を巡ったので、その山麓に位置する坂本から、日本一長いケーブルカーである「坂本ケーブル」のケーブルカーに乗ってお山の上まで登ってきました! -
駅の目の前にある展望台から、うっすらとですが琵琶湖が見えますね〜。
(今日はずっと曇りがちの空模様…) -
ちょうど比叡山延暦寺全体の地図がありました。
延暦寺とは、この比叡山に点在する「三塔十六谷」の堂塔の総称だそうです。 -
ではでは、「世の中に 山てふ山は 多かれど 山とは比叡の 御山をぞいふ」と詠われた、比叡のお山を歩いてゆきます♪
まずはともあれ、今日の宿がある東塔へ向かいます。 -
厚い雲の切れ間からわずかに見えた夕日。もう夕刻ですので、暗くなる前に宿へ急ぎましょう。
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〔延暦寺東塔〕
延暦寺東塔には、ケーブル延暦寺駅から歩いておよそ10分ほど(少しばかりの上り坂です)。
もうすでにお堂が閉まっているためか、あまり人の気配がありません。 -
〔延暦寺会館〕
さらに奥へ進んでゆくと、今日の宿である「延暦寺会館」に到着。
お寺の宿坊だと聞いていたのですが、想像以上に立派な外観なので「宿坊」というイメージとはちょっと違う感じ。。。延暦寺会館 宿・ホテル
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廊下だけ見ると普通のホテルですね〜。
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こちらが今日のお部屋(山側和室)。1人で泊まる分には十分な広さです。
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お部屋にこういう額が飾ってあるところを見ると、少しお寺っぽい感じがしますね。
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荷物を下ろして大浴場で汗を流した後は、お食事タイム!
地元の新鮮な食材や比叡山の霊水を使用しているという、見た目も鮮やかな精進料理です。
お寺ではありますが…1杯だけビールもいいですか?比叡山 自然・景勝地
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〔根本中堂〕
…翌朝、現在時刻は6時15分すぎです。
6月とはいえ、朝はまだちょっと肌寒いくらい。
「根本中堂」では毎日朝6時半から「朝のお勤め」があり、延暦寺会館の宿泊者であれば無料で参加できるそうなので、行ってみることに。
国宝の伽藍でのお勤めに参加できるなんて、これぞ宿泊者だけの贅沢な特権ですね〜。延暦寺会館 宿・ホテル
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会場?への下り坂を進んでゆきます。
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この「根本中堂(国宝)」は比叡山第一の仏堂で、伝教大師最澄が788年に一乗止観院として創建したのがはじまりだそうで、現在の建物は徳川家光公の命により1642年に再建されたものそうです。
比叡山 自然・景勝地
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イチオシ
その名にふさわしい重厚感のあるお堂です。。。
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1200年も前からこの場所でお祈りがなされてきたのですね…。
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遅刻(?)しないようにお堂の中へ入ってゆきましょう。
昼間であればこのあたりは観光客でいっぱいですが、この時間は静寂に包まれていて、延暦寺が厳しい修行の地であることを思い出させます。比叡山延暦寺 寺・神社・教会
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「お勤め」はだいたい30分くらいで、前半15分がお坊さまによるお経、後半15分が天台宗の教えの紹介やお堂の解説といった感じでした。
「不滅の法灯」が灯る薄暗い空間の中で、ご本尊である薬師如来の前でお経を聞くことができ、(ほんの少しだけですが)仏教の伝統に触れられる貴重な体験でした。 -
イチオシ
ひさしぶりに長い時間正座していたので、足がしびれてしまいました…。
(ちなみに電気カーペットも敷いてあったので、寒さはたぶん大丈夫です。) -
根本中堂前の階段から望むお堂です(視界が木の枝に邪魔されてしまいますが…)。
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「ねがはくは 妙法如来 正偏地 大師のみ旨 成らしめたまへ」
お堂の近くには作家宮沢賢治の歌碑が残されていました。
宮沢賢治は熱心な法華経信者だったそうで、この根本中堂にお詣りしたときにこの歌を詠んだそうです。 -
ちなみに根本中堂周辺はこんな感じに伽藍が配置されています。
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延暦寺会館に戻り、そのまま朝の食事へ。
朝食も、体にやさしそうなおかゆと野菜が中心。日頃の不摂生な体にはありがたい…。
今回泊まった延暦寺会館は、その立地もさることながら、建物も新しく設備・サービスも整っており、気軽に(←本来はそれではダメなのかもしれませんが…)延暦寺の雰囲気を体感するにはとてもよい宿だと思います。 -
〔文殊楼〕
延暦寺の諸堂が8時半ごろから開くということで、この時間に合わせて宿を出発。
まずは、根本中堂の真東に位置し、総門の役割を果たしている文殊楼から。比叡山延暦寺 寺・神社・教会
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こちらの階上には、その名のとおり文殊菩薩をまつられています。
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鎌倉末期にこの地で天台座主となられた、後醍醐天皇の皇子である護良親王の御遺跡もありました。
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〔大講堂〕
この朱色のお堂は、僧侶が学問研鑽のための論議を行う道場である「大講堂(国指定重要文化財)」です。 -
ご本尊は大日如来。
堂内には、比叡山で修行したのち一宗の開祖となられた法然・親鸞・栄西・道元・日蓮などのお像が安置されています。。。
さすが「日本仏教の母山」といわれるだけあった多士済済です。
鎌倉仏教の開祖はまずは延暦寺で修行し、そしてそれぞれの教えを切り開いていったのでしょう。 -
大講堂の前庭にある「平和の鐘」。
連打禁止! -
「国宝とは何物ぞ、宝とは道心なり、道心有る人を名づけて国宝となす。故に古人言く、径寸十枚是れ国宝に非ず、一隅を照すもの此れ即ち国宝なりと。」
伝教大師の著作『山家学生式』の有名な言葉ですよね〜。 -
〔戒壇院〕
さらに大講堂から参道を少し登ったところには、僧侶が大乗戒(規律)を受けるためのお堂である「戒壇院(国指定重要文化財)」があります。 -
中には入れなさそう…。
神聖な儀式を行う際に使うところだからでしょうか。 -
〔無動寺谷〕
そろそろ東塔を後にして、次の目的地である無動寺谷へ向かいます。
無動寺谷へは、延暦寺東塔から坂本ケーブル延暦寺駅までゆき、さらにその先に延びる参道を下ってゆくことになります(駅のそばに鳥居があるのですぐ分かると思います)。 -
鳥居を抜け、(このような)曲がりくねった参道を下ってゆきます。
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道の片側は深い崖だし、木々に覆われて薄暗い感じだし、人とはまったくすれ違わないし…(普段は都会生活なので)歩いていてちょっと不安になっちゃいますね。。。
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地図を信じて(といっても一本道なので迷うことはありませんが…)参道を15分も下れば、弁天堂へ向かう参道とともに、いくつかの伽藍が見えてきます。
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〔明王堂〕
普通の観光?であれば、(歩くのも大変なので)この無動寺谷まで来ることはあまりないかもしれませんが、昨日行った滋賀院門跡で「千日回峰行」の話をうかがい、その修行の拠点がここ無動寺谷とのことだったので、当初の予定には無かったのですが訪れてみることにしました。滋賀院門跡 名所・史跡
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イチオシ
こちらがご本尊の不動明王をお祀りする「明王堂」です。
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お寺の方がいらっしゃったので、お堂の中に入れていただきお話を伺うと、「千日回峰行」で行われる9日間の断食・断水・断眠・断臥の行である「堂入り」は、まさにこの明王堂で行われるとのことです。
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狭い境内からは、(この天気ではあまりはっきりとは見えませんでしたが)琵琶湖と大津の街を望むことができます。
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無動寺谷というだけあって、急斜面の中のわずかな平地に建物がへばりついているといった伽藍の配置でした。
階段も急ですし…。 -
〔大乗院〕
さらに先へ進んでゆくと、「親鸞聖人御修行の地」との石碑が。 -
親鸞聖人は比叡山修行時代に、こちらの大乗院に籠もられて修行をしていたそうです。
比叡山 自然・景勝地
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このあたりで無動寺谷巡りを終わりにしましょうか。。。
先ほどまでいた東塔のような華美で豪壮な伽藍はなく、反対に静謐な雰囲気の中に簡素な諸堂が並ぶ「修行の地」でした。 -
ここから今歩いてきた参道を戻ります(一言でいうと簡単ですが、往路とは逆に上り坂がずっと続くのでけっこうキツイです…)。
そして、東塔(坂本ケーブル口)バス停を10:05に発車する「比叡山内シャトルバス」に乗って、次は延暦寺横川へ向かいます。。。
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