他郷阿部家のクチコミ
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朽ち果てた227年前の代官屋敷を、服飾を手掛ける松場登美さんが10年かけて再建したものを宿としたものです。ここでは薪で火をつけ、かまどでご飯を炊く昔ながらの生活をしています。自然に対して合理的であり、また人間にとっても有益だからです。これはものを大切にし無駄を出さないとする信念に基ずくものです。ガーゼのパジャマは着心地がよく、手編みの靴下は温かいです。またハブラシは豚毛で作られ使い捨てではありません。宿にはテレビはありませんがトイレは温水便座付です。家の再建には昔の面影を留める努力をする一方、廃材を積極的に利用しています。食卓の脚部は鉄道のレールであり、椅子はかつて小学校で使用していたものです。
至る所に客に対するおもてなしの心遣いが感じられます。真髄は夕食に主人である松場さんが客と一緒に食事をして場を盛り上げてくれることです。心のこもった料理を時間をかけていただきました。当日のメインはノドグロの煮つけとイワガキでした。満腹になった締めは、絶品のおにぎりです。サンショウミソを付けて平らげてしまいました。
松場さんの信条に感化された若者が辺鄙な田舎にも拘わらず、今年は3人が入社したそうです。このような環境に興味のある方は宿泊されることを強くお勧めします。 -
築220年の武家屋敷を見事に再生させた宿泊施設です。
多くの方に勧められて訪ねてみたのですが、
文化、思想、アート、おもてなし、全てに感動。。。
古い建物を改装されているのでバリアフリーではないですし、
トイレや風呂場は共同で、広い屋敷内は迷子になりそうな程。
しかしそのすべてに、手入れと気配りが行き届いているので、
その不便ささえも楽しく感じさせてくれます。
部屋は蔵の2Fにある洋室を選択したのですが、
まず現代建築ではお目にかかれない巨大な手挽きの梁に目を奪われました。
そして選び抜かれた寝具や寝間着の肌触りの気持ち良さ。
マッサージクッションや空気清浄機等も設置されており、
古い物と最新の物がとても自然に融合していました。
個性的な浴槽と薪ストーブがアクセントになっているお風呂は、
建具を外すと川のせせらぎを聞く事ができる露天風呂となり、
初夏にはホタルを見ながら入浴することができるそうです。
お風呂や部屋の建具は季節によって変えるそうなので、
四季折々の装いを楽しみに、再訪したいと思っています。
宿泊客と共に、家主である松場登美さん、そして時にはスタッフの方も一緒に食卓を囲みます。
地元の旬な素材を使った料理は、どれも丁寧に作られ、工夫や愛情を感じられました。
登美さんやスタッフの方をはじめ、初めてお会いした宿泊客の皆さんとお話をさせていただいたことは、一期一会の忘れがたい体験でした。
日本の美しい暮らしやおもてなしを体験することができる、とても貴重な宿だと思います。
石見銀山の観光をするなら、「他郷阿部家」に宿泊することをお勧めします!!
私の中の宿ランキングNO.1です。
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